精油の光毒性(光感作)について
大型台風が過ぎ、久しぶりの青空の奈良市です
皆様のお住いの地域では台風の影響はいかがでしたでしょうか
被害にあわれました方々には心からお見舞い申し上げます
光毒性ってなに?
今日は精油の光毒性のお話です
精油の中には、高濃度で肌に使用し紫外線に当たると 皮膚トラブルを起こす
「光毒性」という作用を持つものがあります。
どの程度の危険があるのでしょうか?
原液もしくは濃度の高いものを肌につけて 紫外線を浴びると
精油の中に含まれるフロクマリン類という成分が 紫外線のエネルギーを吸収し溜め込みます。
そして 一度にそのエネルギーを皮膚内に放出しようとするために 光毒性効果が生じ強い日焼けと
同じ症状を引き起こします。
強い日焼けというのは火傷と同じですので、度合いによってはシミとして残ってしまったり
皮膚の組織を損傷したりしてしまいます。
どの精油に含まれているの?
一般的にはシトラス系精油全般がこの光毒性を持っていると思われがちですが
注意が必要なのが、ベルガモット、アンジェリカ・ルート、レモン、グレープフルーツの4種で、
これ以外のものには光毒性はないか、あっても実際には影響がないものと言われています。
実際にスイートオレンジやマンダリンには光毒性は確認されていません。
そのほかに注意が必要なのがビターオレンジの果皮から抽出されるオレンジ・ビターです。
でも刺激性が強いため ビターオレンジの精油は一般にはほとんど販売されていませんが
インターネットなどで購入した場合は 昼間の使用には十分に気をつけてください。
ネロリ精油の光毒性は?
「ネロリはシトラス系の植物から採れるようですが、光毒性はないのですか?」
というご質問を時々受けます。
ネロリには光毒性は全くありませんので、日中でも安心してトリートメントなどにご使用ください。
ビターオレンジの花から採れる蒸留水「ネロリ水」には光毒性は無く 化粧品の基材などとしても
安心してお使いいただけます。
また柚子の精油にも、光毒性の存在は確認されておらず、少なくとも1%程度以下に希釈して用いる限り
安心してご使用していただけます。
フロクマリンフリーの精油で安全に使用
ベルガモットは一般的な精油の中では、最も強い光毒性を持つもののひとつですが、
日中でも安全に使えるように、ベルガモットから光毒性のあるフロクマリンという成分を取除いた
フロクマリンフリー精油があります。
ベルガモットのフロクマリンフリー精油には光毒性がないので、日中でも安全に使用する事ができます。
安全に使用してシトラス系柑橘で前向きに
シトラス系の精油には、ほとんどの香りに精神のリフレッシュ作用や抗うつ作用があります。
気候の不安定なこの時期、心身の不調にも悩まされがちです。
色々なシトラスの香りを生活に取り入れて 気持ちを明るく前向きに過ごしたいですね